馬に乗って花を見る
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ハノイは旧市街のある一画で、
幸せそうにフォーを味わっていたフム吉。
気持ちよくなって何気なく口にした、
「フォーを一日に三回食べるとベトナム通」
という言葉が、
道行くベトナムのおじさんたちの反感を買ったようです。
ひとりのおじさんが言ったとおり、
確かにベトナム人はフォーを一日に三回も食べることは稀です。
フォーは一般的に朝食であり、
(もちろんそれ以外の時間帯にも食べることはありますが)
多くても三食すべてフォーを食べるということはないでしょう。
それでは、
もうひとりのおじさんが言った、
「馬に乗って花を見る」
という言葉に注目してみましょう。
そう、
この言葉こそ今回の注目ワード、
ベトナム人のきもちを汲むことわざなのです。
ベトナム語で言うと、
[乗る] [馬] [見る] [花]
花の美しさをほんとうに分かろうというのなら、
花と同じ高さで、
すなわち、
花の生える地面に近づき、
しかもじっくりと見なければならない。
ましてや駆ける馬にまたがって、
高い場所からちらっと眺めるだけでは、
花の美しさがなんたるかなど、
到底つかめるはずがない。
そして、
花に限らず、
他人も子どもも、赤ちゃんも、
文化も経済も宗教だって、
私たちの触れるすべてのものごとは、
対象の存在する場所に自分自身が立たないと、
ついには理解することは叶わない。
という意味合いの言葉なのです。
先入観やうわべだけで、
安易にもとごとを決めつけてはならないという、
あたりまえのようで忘れがちな、
私たち人間のあるべき基本姿勢を、
この一言が教えてくれているのかもしれません。
ぜひ覚えておきたい言葉のひとつですね。
ところで、
フム吉はほんとに軽い気持ちでいっただけですよ!
フム吉 = ベトナム通
そんな等式が成り立つほど、
フム吉はベトナムをよく知っておられるのです。(ほんとかよ)
それに、眼帯を外せだなんて、ひ、ひどい!
ビバ!フム吉!
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