cậu

意味・使い方

  1. 漢越語・漢字起源の語。ベトナム音化または古音の場合は[ ]を付し、漢越語以外の成分が混ざる場合は*で表します。
    親族関係を表し、呼称としても使われる語

    母方のおじ。母の男きょうだいを指す親族名称。

  2. 漢越語・漢字起源の語。ベトナム音化または古音の場合は[ ]を付し、漢越語以外の成分が混ざる場合は*で表します。
    親族関係を表し、呼称としても使われる語
    現代の一般的な使用では頻度が低い表現。

    妻の弟。夫が妻の年下の男きょうだいを親族として指す用法。

  3. 親族関係を表し、呼称としても使われる語
    ベトナム北部で特徴的な用法。歴史的資料・時代背景に結び付く用法。現代の一般的な使用では頻度が低い表現。

    お父さん・あなた。妻が夫を子どもの父として指す、又は父が子に対して自称する家族内の呼び方。

  4. 人を数えたり、集団や立場を示したりする語

    若い男性・男の子。親しみをこめて若い男性を一人の人物として示す。

  5. 人を数えたり、集団や立場を示したりする語
    歴史的資料・時代背景に結び付く用法。現代の一般的な使用では頻度が低い表現。

    若旦那・お坊ちゃん。裕福・有力な家の若い息子を、家内の身分と序列を意識して呼ぶ。

  6. 人を数えたり、集団や立場を示したりする語
    歴史的資料・時代背景に結び付く用法。現代の一般的な使用では頻度が低い表現。

    下級役人・兵への呼び方。caiやlệなどの役職者を、身分への配慮をこめて指し呼ぶ。

  7. 話し手・聞き手・第三者など、人を指す語
    日常的によく使われる表現。家族、友人など親しい間柄で用いる表現。

    君・きみ。親しい同年代の相手を直接指す二人称。

  8. 話し手・聞き手・第三者など、人を指す語

    若いあなた・お兄さん。年長者が若い男性へ親しみ又は軽い配慮をこめて呼びかける二人称。

  9. 人・物・場所・事柄・概念などを表す語
    宗教・民間信仰に関する専門語。

    少年神・若い男性神格。ベトナムの母神信仰で、Quan Hoàngに仕える若い男性の神々又はその一柱を指す。

慣用句

  • cậu ấm cô chiêu

    裕福・権勢のある家の息子や娘。文脈によっては、甘やかされて特権意識の強い子女という皮肉を帯びる。

    直訳: 若旦那とお嬢様。

    用法: 旧社会の家柄を意識した呼び方に由来する。現代では恵まれた家庭の若者をからかう言い方としても使われるため、中立的な若者一般には用いない。

    関連語義: 語義5

ことわざ

  • Con cóc là cậu ông Trời, hễ ai đánh nó thì Trời đánh cho.

    ヒキガエルを傷つけてはならないという民間の戒め。雨を呼ぶ存在として神聖視する信仰を表す。

    直訳: ヒキガエルは天の母方のおじで、これを打つ者は天に打たれる。

    用法: 児童向けの民間伝承や自然観の説明で引用される。ヒキガエルと天に実際の親族関係があるという事実の叙述ではない。

    関連語義: 語義1

  • Cậu chết, mợ ra người dưng; chú tôi có chết, thím đừng lấy ai.

    夫との死別後、婚姻による女性親族を母方と父方で同じようには扱わなかった旧来の親族観を皮肉に示す。

    直訳: 母方のおじが死ぬとその妻は他人になる。父方のおじが死んでも、その妻はほかの人と再婚するな。

    用法: 父系・母系の差と寡婦の再婚をめぐる古い非対称な価値観を含む。現代の家族規範や再婚への助言としては用いない。

    関連語義: 語義1

歌由来表現

  • Cậu cai nón dấu lông gà, ngón tay đeo nhẫn gọi là cậu cai.

    羽飾りの笠と指輪だけで威勢を示す下級役人をからかう民謡の風刺句。

    直訳: 下級役人は鶏の羽印の笠をかぶり、指に指輪をはめて下級役人と呼ばれる。

    用法: 旧社会の下級役人を扱う匿名民謡の引用である。現代の公的な役職名や通常の呼びかけとしては使わない。

    関連語義: 語義6


関連語

  • 母方のおじ義との年長区分。家族によっては cậu を母の弟、bác を母より年上のきょうだいに使い分ける。

  • 母方のおじ義との配偶関係。cậu は母方のおじ本人、mợ はその妻を指す。

  • 母方のおじ義との逆向きの関係。子ども側からは cậu、おじ側からは甥・姪を cháu と呼ぶ。