【ハノイ】なかよし幼稚園、日本人出資100%の幼稚園

ふむにちわ!
ふむベトのゾースケです。

近ごろ幼稚園見学が日課のようになっているぼくですが、
実際は幼稚園見学が日課になっています。
日課になっています!

というわけで、
今回はハノイのなかよし幼稚園さまにお邪魔してきました。
(以下、敬称略)

ハノイ初、日本人出資率100%の幼稚園

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なかよし幼稚園は2013年に開園した比較的新しい園です。
静岡県で40年以上幼稚園の運営経験のある経営者陣による、
ハノイで初めての日本人出資率100%の幼稚園です。

この、「日本人出資率100%」にどういう意味合いがあるのでしょう?

まず、日系か否かに限らず外国資本が幼稚園をベトナムで運営するには、
教育サービス分野で投資ライセンスを取得する必要があります。

そのための法人を作るために、
現地のパートナー会社を見つけて資本を出し合うのが合弁会社、
そして、現地パートナーには頼らずに、外国資本100%によるものが、
100%外国資本の会社というわけです。

「日本人出資率100%」ですから、
日本人がぜんぶカネを出してやってますよ、ということですね。

合弁会社、100%外国資本の会社、ともにメリット・デメリットがあります。

100%外国資本の会社のメリットは、
ぜんぶカネを出しているのですから、
絶対に従わねばならない公的な規制をのぞき、
100%、自分でコントロールできるということです。
運営上の意志決定や実行が、スピーディに行えます。

一方デメリットは、現地の慣習がわからないこと。
しかし、これはやっていくうちにわかっていくことでもあります。
そして従業員への教育や取引先とのやりとりですが、
保育士さんが日本人であれば教育は日本でやるままでOKですし、
取引先としては、用具などを仕入れるのは日本から、
そして日本人の子供たち、親御さんが「お客さん」なので、
これも日本でやるそのままでほぼ問題ありません。

以上のことから、
日本人を相手にする日系幼稚園ではおおよそ園運営の安定性の面で、
100%外国資本で運営するメリットのほうが、
デメリットより大きいのではないでしょうか。

・・・たぶん。

静かな周辺環境

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なかよし幼稚園は、ハノイ日本人学校から車で15分ほど、
Hoàng Quốc Việt 通りから少し南に位置しています。

大通りに近い場所ながら比較的奥まった細い通り沿いにあり、
周辺は騒音も少なく、静かな環境です。

世界中の人たちとなかよしに

なかよし幼稚園はその名の通り、
「世界中の人たちとなかよしになれる教育」をモットーに掲げられています。

余談ですが、ベトナムの外交方針のひとつに、
「世界の各国となかよしになる」とあります。
ほんとうに余談だな。

外観からは想像つかないほどの広さ

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門をくぐって上を見上げると、
五階建ての建物であることがわかります。
そして、外観から見てとれるより、
横にも奥にも広いんだなぁという印象です。

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玄関を入ると、子どもたちの遊びスペースが広がっています。

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このスペースだけでも、外観からすると以外な広さ。

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そう、今年はひつじどし。
ちなみにベトナムにも干支があり、ひつじではなくやぎです。
ベトナムって、やぎを食べるの!?
と驚く日本人も多いですけれど、
われわれ日本人もひつじを食べますから、
ひとのことは言えませんね。

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二階に上がる階段の途中に、粘土作品が並んでいます。
体験したことを粘土で形にし、
園内簡易展示会のようにしているそうです。

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こちらは二階。
給食の準備が着々と進められています。

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今日の献立はたまごとハム入りのバインミー(パン)。
お、おじさんも食べたいよう!

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こちら三階。
子どもたちが声を揃えて、
元気にあいさつをしてくれました。
お、おじさん恥ずかしいよう!

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四階は運動スペース。
バレエや剣道をする部屋です。

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このとおり、ちゃんと竹刀があり本格的。
園長の大庭(おおば)先生自らも剣道をたしなんでおられます。
子どもたちは防具を付けての打ち合いはせず、
竹刀の素振りをしてたのしく体を動かします。
幼稚園児が打ち合いをしてたらちょっと怖いので、ほっと安心。

そして、もしかして五階は・・・。

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やはりそうです!
幼稚園見学が日課になったぼくのマイブーム、
幼稚園の屋上&バルコニーでひといき!

眺望の写真を撮り忘れてしまいましたが、
五階ということもあり、なかなか気持ちいいバルコニー。
コ、コーヒーが飲みたい!

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屋上にはけっこうなスペースがあり、
夏場にはこちらで簡易プールを広げることもあるそうです。
簡易プールのそばで、
アイスコ、コ、コ、コーヒーが飲みたい!

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そしてこちらはお決まりの、トイレです。
どう見ても、子ども用の小さなトイレ。

ピアジェ理論、立腰、しつけの三原則

なかよし幼稚園ではピアジェ理論に基づく教育を実施されています。
ピアジェ理論、ぼくは初めて聞いたのですが、
スイスの心理学者ピアジェさんによる理論だそうで、
幼児期から青年期までの知能の発達を、臨床的、科学的に明らかにしたもので、
なかなか難解な理論だとか。
このピアジェ理論に基づいた簡単で楽しみながら学べる教材を用いて、
自発性、創造性、生きる力を三本柱に、
自ら考え、つくり出し、生き抜く力を養うことが狙いだそうです。

立腰(りつよう)。
これもぼくは初めて耳にした言葉で、
姿勢を正すことによる生活への好影響を唱えたものだそうです。
教育哲学者である森信三さんによるもので、
氏、いわく、

イスにどんと腰かけ、
足のうらをペタンとつけて、
背すじをピンッと伸ばし、
目を閉じる。
かたの力を抜いて、
おしりをうしろに、こしを前に。

よし!
ぼくもやってみるぞ!

ぴしっ・・・・。

腰が痛くて、一分も持ちません。
目をつむったおじさんの脳裏に浮かんできたのは、
バルコニーとコーヒーの絵。
それはつまり、腰ぬけ煩悩三十路おとこ。

園児のみんな!
しっかり立腰してこんな大人にならないようにしなさいよ!

えー話を戻しまして、
立腰の効果として、やる気が起こる、
集中力・持続力がつく、
バランス感覚がよくなる、
内臓の働きがよくなる、
スタイルがよくなる、など、
いろいろとあるそうです。

最後のふたつは歳をくってからじわじわと聞いてくるぞ!
園児のみんな!
姿勢を正して人生楽しんでちょーだい!

つぎに、しつけの三原則
ひとつ、挨拶は自分から。
ひとつ、返事はハイとはっきりと。
そして、はき物を揃える、席を立ったらイスを戻す。
これを習慣化することで、人間らしい最低限の礼儀や品格が身につくそうです。
いえ、「そうです」なんて言っちゃいけませんね。
これはもう、当たり前のことです!
そう言うぼくは、挨拶はしても声が小さいとよく言われ、
声が小さいからはっきり聞こえるはずもなく、
よし、これからは息子にもはき物をそろえさせよう!今さらかよ!
という具合の人間です。

このままじゃいけない。
人生の最初の教育機関をみて、
文字や計算以前の、人間としての在り方への考えに触れ、
自身のゆるんだネジを締めなおさねばと思わされる情けないこのごろです。
三十路と書きましたが、
ベトナム式では30歳、日本ではまだ29歳、
三十路まであと一年ある!がんばります!

日本人として生きるための教育

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なかよし幼稚園では書道をはじめ、
立腰としつけの三原則からはじまる礼儀、
剣道や相撲などの武道、
節分やひな祭りなどの行事体験、
絵本や紙芝居による日本語教育で、
日本人として生きるための基礎を育てることに重点を置いておられます。

幼稚園を見学させてもらう度に思うことですが、
海外で育つということは英語教育やグローバルな視野などのメリットがある一方で、
日本語や日本的なものに触れる機会はどうしても少なくなります。
小学生になってからの一年や二年の滞在はさておき、
幼年期の一年や二年はその子どもの基礎を作る時期であり、
なんでも吸収し、どのようにも形をつくっていける時期です。
その子どもが将来日本で生きていく可能性を考えると、
海外生活における幼稚園での「日本的な」教育の役割はとても大きいといえるでしょう。

一方で、
実際に子どもを持つ身として、
なんでも吸収し、どのようにも形をつくっていける時期だからこそ、
大人がしっかりしていれば、
どんな環境でも子どもは育つものだという実感もあります。

実際に、幼稚園の段階から現地の学校に子どもを通わせている方もおられますし、
日本とベトナム双方を母国であると感じるような人材が、
どのように社会で活躍していくのかを見てみたいという思いもあります。

いずれにせよ、子どもが自分の意志で道を選んでいくその時のために、
幼児期の教育が重要なピースになることに疑いの余地はありません。

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そんな日本的な教育の中でも、
園のバスに乗っていろんな場所へ遊びに行くそうです。
生のベトナムに触れる機会も多くあり、
ベトナム人職員とのふれあいも子たちにとっては国際感覚の基礎になりそうですね。

日越折衷のたのしい給食

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なかよし幼稚園の給食は、
日本の姉妹園の献立と、ベトナムの食を組み合わせたもの。
この日のバインミーはまさにベトナム料理の献立です。

そして、
園長の大庭先生に給食をいっしょにどうですかとのお言葉をいただき、
ふたつ返事で甘えさせていただきました。

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みんな、へんなおじさんと一緒でごめんね!

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いただきます!

とても、美味しかったです。
ごちそうさまでした。
ちなみに、キムチは大人用。

ありがとうございました

なかよし幼稚園さま、
どうもありがとうございました。

さらに詳しい情報は、園のWEBサイトでご確認ください。

なかよし幼稚園

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住所:20 Đặng Thủy Trâm, phường Cổ Nhuế 1, quận Bắc Từ Liêm, Hà Nội
WEBサイト:http://ameblo.jp/nakayoshi-youtien/

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