カンザー。マングローブの森が呼んでいる!その①
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- 行き当たりばったび / 観光(ホーチミン近郊)
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![](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0579.jpg?fit=720%2C377)
ふむにちわ!
ふむベトのゾースケです。
記念すべき「行き当たりばったび」の第一回目!
ということで、
「行き当たりばったび」の主旨について簡単に。
日本とは勝手が違うベトナム。
人も文化も、いろんなルールも、違います。
そんな土地で旅に出れば、予定どおり行かないことはしばしば。
最低ラインの目的は死守しつつ、
あとは野となれ山となれ、
流れに身をまかせてしまおうじゃない!
・・・という企画です。
予定を立てるのがおっくうなだけなんじゃ・・・
はい、そのとおりです!
というわけで今回は、
ホーチミン市内から南へ30キロ前後、
カンザーという地域へいってきました。
カンザーはベトナム語でCần giờと書き、
「カンザー」という表記は北部弁での読みになります。
南部では、「カンジョー」または「カンヨー」のように発音します。
カンザーはぼくにとって、特別な土地です。
昔の話になりますが、
17年前ぼくはNGOのマングローブ植林ツアーに参加しました。
その土地が、このカンザーなのです。
12歳だったぼくがはじめて外国に触れたのがベトナム、
そしてそのほとんどがカンザーでの体験でした。
くわしくはあとでご紹介するとして、
もう出発しましょう!
いざ、カンザー!
いや、カンジョー!
もしくは、カンヨー!
カンザーはホーチミン市内から日帰りで楽しめるスポットです。
しかし、早起きは三文の得!
朝5時半に起き、6時には出発!
という心もちでしたが、
相棒との朝ごはんでのんびりしすぎて、
ホーチミン市内を出るころにはもう7時でした。
ちなみに、こちらが今回の相棒。
![photo](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/photo.jpg?resize=400%2C444)
ベトナム人にはめずらしく顔出しNGということなので、
iPadで適当に描いた似顔絵でご容赦ください。
絵を描く機材をまるまる日本においてきたので、
しばらくはiPadでのイラストになります。
難しい!
iPadで絵を描くのは、むずかしいです。
タイさん、こんな絵ですみませんね。
すこしずつ、練習しておきます。
脱線してしまいましたが、
相棒の名はタイ(Tài)さん、御年38歳、妻子持ち。
カンボジアと国境を分かつアンザン/An Giang省出身で、
話す言葉にもいわゆる南部弁とはすこし異なる、独特のなまりがあります。
現在はホーチミン市内在住、職業はセーオム(バイクタクシー)です。
バイクタクシーだけで食べていけるの!?
という疑問をお持ちかもしれませんが、
奥さんがお姉さんのテーラーで裁縫の仕事をしており、
家計は奥さんとタイさん双方の稼ぎで支えています。
このような例は、ベトナムの観光都市ではよくある話です。
セーオムのおっちゃんと付き合うことには、
ぼられたり、よからぬ罠にはめられたり、という危険もあります。
最初は近場へのタクシーとして利用し、人格を見定める。
信用できるようであれば、付き合いを深めていく。
“ディープな”ベトナムを知るため、
現地の「大衆の声」を肌で感じるため、
ぼくは常々このような手法をとっています。
しかし、深く付き合うのには慎重さも必要です。
所詮、ベトナム人と外国人。
まとまったお金を貸してくれなどと言われたら、
相手はあなたに「お金」しか見ていないのかもしれません。
もちろん、この人は信頼できるぞという人もいましたが、
ぼくも過去に何度かさびしい思いをしたことがあります。
ここは異国の地、 信用したい気持ちとならべて、用心も大切!
![HVED0563](https://i2.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0563.jpg?resize=600%2C450)
さて、またまた脱線しましたが、今度こそ出発です!
朝日を浴びながら、カンザーを目指してバイクを走らせます。
まずはカンザーへの入り口となる、ビン・カンフェリー乗り場を目指します。
bếnはここでは「船着き場」、
phàは「フェリー・渡し船」の意です。
Bến phà Bình Khánhで「ビン・カンフェリー乗り場」です。
![HVED0564](https://i0.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0564.jpg?resize=600%2C450)
ホーチミン市内からバイクで約30分、
フェリー乗り場に到着します。
右側にチケット購入のレーンがあります。
バイクでそのまま進入し、チケットを買います。
バイク一台と、大人ふたりで5.500ドンなり。
日本円にして、約30円です。
(2014年12月現在)
安っ!
なんか、すみませーん!
日本でフェリーというと、
ほとんどが海路ということを差し引いても、
けっこうします。
ぼくも、
明石海峡のたこフェリー(今はない)、
和歌山~徳島間の南海フェリーを利用したことがありますが、
とても比較になりません。
南海フェリーは海路で約二時間半、
ビン・カンフェリーは河、約10分、
比較なんてできませんね。
しかし、5.500ドンというと、
ホーチミン市内ではローカル路上カフェでお茶を飲める程度。
日本のフェリーが観光色が強いのに対して、
こちらでは橋がないので、
みんなの足として、必須の交通手段です。
客数も便数も多いので、
これでも十分にやっていけるのかもしれませんね。
![HVED0565](https://i2.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0565.jpg?resize=600%2C450)
向こう岸からのフェリーが到着し、
車もバイクも続々と降りてきます。
こんどはこちらが乗り込む番です。
着いたばかりのフェリーに、
そのまま乗り込んでいきます。
点検とか、しないのかしら・・・。
いや、したのかも。超速で、したのかも・・・。
え~い!
いざ!
![HVED0569](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0569.jpg?resize=600%2C450)
ブロロ・・・。
![HVED0567](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0567.jpg?resize=600%2C450)
ブロロロロ・・・。
![HVED0570](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0570.jpg?resize=600%2C450)
ブロロロロロロ・・・。
![HVED0571](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0571.jpg?resize=600%2C450)
ブロロロロロロロロ・・・。
![HVED0573](https://i0.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0573.jpg?resize=600%2C450)
ブロロロロロロロロロロ!!
![HVED0575](https://i0.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0575.jpg?resize=600%2C450)
・・・ふう。
![HVED0576](https://i0.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0576.jpg?resize=600%2C450)
・・・はあ。
向こう岸まで約10分、あっという間です。
バイクにまたがったまま、船に揺られていきます。
![HVED0577](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0577.jpg?resize=600%2C450)
豊富な水を蓄えた大河。
乾季でこれなら、雨季にはどんな風になるのかしら。
いま渡っているこの川は、
ホーチミン市内のサイゴン川も合流している
ニャーベー川(Sông Nhà Bè)です。
川はカンザーの西を抜け、そのまま海へ流れ出ます。
![HVED0580](https://i2.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0580.jpg?resize=600%2C450)
途中、向こう岸からのフェリーとすれ違いました。
運行間隔、みじかいです。
![HVED0736](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0736.jpg?resize=600%2C450)
五分もすれば、向こう岸の船着場が見えてきます。
![HVED0733](https://i2.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0733.jpg?resize=600%2C450)
向こう岸にある家々。
水面の上に立っています。
![HVED0734](https://i0.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0734.jpg?resize=600%2C450)
もうすぐそこです!
![HVED0586](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0586.jpg?resize=600%2C450)
着きました。
ブロロロロロ・・・!!
![HVED0588](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0588.jpg?resize=600%2C450)
逆光で見づらいですが、
「ようこそ、カンザーへ」と書かれた門がお出迎え。
![HVED0589](https://i2.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0589.jpg?resize=600%2C450)
門をくぐったところです。
SEE YOU AGAIN の文字が!
見るんじゃなかった!これから行くのです!
余談ですが、
むかし近所のおじさんが、
「シー・ユー・アゲイン。なにもあげ(い)ん。」
と言っていたのを思い出しました。
真意のほどは、いまだに謎です。
![HVED0590](https://i1.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0590.jpg?resize=600%2C450)
門をくぐったら、商店がたくさんあります。
タイさん曰く、
ここがカンザー地区で一番都会だ、とのこと。
ここが、と、都会!?
大学一年のときに来て以来約10年ぶりですが、あまり変わっていないようです。
地区全体が国立公園なので、当然なのかもしれません。
木を植えたぼくにとっては、
自然が守られているということは素直にうれしい。
そこへ、ぼくのこころの静寂をやぶる相棒タイさん。
タイさん:ここいらで食いものとか飲みものとか、いっぱい買っていこうぜ!
ぼく:えー!まだ九時ですやん!
タイさん:ちゃうねん、むこう行ったらなんもないねん!あっても旅行者向けで、高いよってに!
ぼく:そ、そうか。じゃ、買っていきましょか。
タイさんが、空のリュックを持ってこいと言ったわけが判明しました。
ぼくがガッテンしていたころ、
彼はすでにロースト・アヒルの店の前にいました。
![HVED0591](https://i2.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0591.jpg?resize=600%2C450)
タイさん:おばちゃん、アヒル半身でちょーだい!あとパンふたつ。
おばちゃん:はいよー!
ぼく(こころの声):いや、おれに確認しなさいよ!でも、う、うまそう。。
![HVED0593](https://i0.wp.com/humviet.com/wp-content/uploads/2014/12/HVED0593.jpg?resize=600%2C450)
うまそうです。
長くなりそうなので、次回につづきます。
はたして、森までいけるのかしら。
(つづく)
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