欲をかき、参ったホータイ大賑わい!

ふむにちわ!
人知れず?ハノイにやってきています、
ふむベトのゾースケです。

ベトナムは、もうすぐテトです!
(今年は2月18日が大みそかです)
テトとは旧暦の正月のことで、
ベトナムでは新暦の正月よりも、
旧暦の正月のほうを盛大に祝います。

新暦のほうはびっくりするほどあっさりしていて、
街の飾りはクリスマスと合わせてハッピーニューイヤーもやっとけ、
というくらい軽い扱いで、大みそかに少しイベントがある程度。

一方、昔からの旧正月では、
街は色とりどりに飾り付けられ、
お年玉を配り合い、帰郷したり親戚に会いに行ったりしながら、
一週間ほどくっちゃねくっちゃねして過ごします。
そして、お寺や神社にいって新たな一年の幸福をいのります。

そう!
この神社やお寺へのお参りが、とんでもなく混雑するのです。
外国人だからウクかも…なんて考えるのもアホらしいほど、
とんでもなく大混雑するのです!

というわけで、
あえてテトを避けて、お参りにいきましょう!

え?
テトのときにいくからこそ雰囲気があっていいんじゃないかって?
それはダイジョーウブ!
ベトナムでは毎月の旧暦一日と十五日に、
縁日のような催しをするお寺がたくさんあります。
そこで今回は新月の日に、
ハノイはタイ湖のお参り縁日にいってきました。

風が気持ちいい、ナイト・ドライブ

ベトナムでは、夜にバイクでドライブするのがちょっとした遊びです。
バイクの流れをよく見ると、カップルもたくさん。
そんな流れにのって、タイ湖まで向かいます。

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タイ湖はハノイの北部にひろがるみずうみで、
ベトナム語では Hồ Tây と書きます。
Hồ と Tây はともに漢語起源の語彙で、
それぞれ「湖」と「西」の字があてはまります。

IMG_1431 昼間のタイ湖。きれい。

面積は約5キロ平方メートル、
湖のまわりは約18キロメートルにおよび、
ちょうど富士五湖の河口湖と同じくらいの大きさです。
街中にあるせいか体感としてはとても大きく感じ、
湖畔に立つとまるで海のようです。

居候先の長女(20)とボーイフレンドで一台、
ぼくと次女(18)で一台、合計二台のバイクで向かいましたが、
ぼくの運転がチンタラしているということで、途中でぼくと長女が交替し、
ぼくはボーイフレンドの後ろで連れていかれることになりました。
なんだか、仲を裂いてしまったようで申し訳ない。
でも、カップルで乗ることに固執しないあたり、
ベトナム人の不思議な感覚です。
いや、日本人が、ぼくが、かたすぎるのかしら。
そんなことより、若者たちよ!
そんなに飛ばすとあぶないぞ!

歴史遺産でもある聖母を祀る神社

目的地である神社は、
タイ湖のまんなかに突き出た半島のさきっぽにあります。

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こちらは昼間の門のようす。
ベトナムの歴史遺産でもあるこの神社で祀られているのは柳杏という女の人で、
ベトナムの民間信仰のなかの、聖母信仰の神社です。
聖母信仰はベトナム語で đạo Mẫu と呼び、漢字に直すと「道母」です。
đạo には「宗教・信仰」の意味があるので、文字どおり「母信仰」というわけです。
信仰対象である柳杏は Liễu Hạnh と書き、
聖母を表す công chúa(公主)をつけて、
Liễu Hạnh công chúa と呼ばれます。
その他、聖位の女性を表す や「母」を表す Mẫu を名前の前につける場合もあります。
は他にもいろんな用法があります!)

神社に到着!よくない予感・・・

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こちらはバイクの駐輪場の看板。
神社の名前は、Phủ Tây Hồ なので「府」と「西湖」で「西湖府」です。
タイ湖を表す Hồ Tây と語のならびが違うのは、
神社名のほうは昔からの名前であるからと思われます。
といっても、この神社は17世紀以降に作られたらしい、
というアバウトな発祥史しかありません。

そんなことより、
バイクの駐輪場にこんな立派な特設看板があるのか!?
と思った方、スルドイ!
ふつうの日はどうなのか知りませんが、
毎月旧暦の一日と十五日には、
立派な看板を下げている立派な駐輪場がいっぱいになるのです!

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はい、よくない予感。
テトの大混雑をさけて、
しかし閑散としていてはつまらないからと、
この日を選んだのが安易な考えだったと断じた瞬間。

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いやしかし、
神社の前は縁日のような賑わいはあるものの、
そこまでの混雑じゃない。

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門の前も、しかり。

ひょっとして、
ねらったとおりのちょうどよい混雑具合なんじゃないかしら。
いざ、内部に歩をすすめん!

・・・・。

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はい、やっぱり、予感的中です!
大こんざーつ!!

テトのときには、どうなってしまうのかしら。

供え物を買って、準備万端!

本堂がある広場へつづく境内には、
供え物を売るいろんなお店がでています。

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こちらはお線香。
日本のものよりかなり派手で、かなり長いです。
木のひごの先に線香部分がついています。

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こちらは各種くだもの。
いろとりどりのくだものですが、
青いマンゴーを供えるのが特徴なのです!
とずっと思っていたのですが、
熟したマンゴーも供えるそうです。

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こちらは両替屋です。
500ドン札、ドル札が見てとれます。
前者はとにかく量を増やしていっぱいにする感じ。
後者はちょっとかっこつけた感じ。
いずれもいわゆるお賽銭としての役割で、
日本のように賽銭箱に入れるのではなく、
本堂内や祠の前に、自由に置いていきます。

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境内に何人もいる、
なんだかありがたそうなおじさんたち。
彼らは筆文字をおさめており、字を書いてくれます。
VIẾT は「書く」、SỚ は祭文、CHỮ NHO は「漢字」で、
「漢字の祭文かきまっせ」というわけです。
書いてもらった祭文は、お祈りのときに燃やしてしまいます。
すぐに灰になる字を真剣なおももちで書くおじさん。
ちょっとかっこいいですね。
真剣さは六割といったところでしたが、でもやっぱりかっこいい。

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ひととおり、供えたいものを揃えるとこうなります。
これを持って境内を回り、置いたり、燃やしたり、願いをこめたりしていきます。

いざ祈らん!

さて、供え物をもったら祈るだけ!
といってもぼくらは大混雑に気おされて、
500ドンの札束を置けるとこにおいて祈るだけにしました。

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こちらはご本尊がおわします、本堂。
ということは柳杏さんがいるはずだ!
確認は・・・できませんでした。

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たぶん、おくの中央のが彼女かしら。
いえ、ちがうのかもしれない。
ごめんなさい。

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なんとなく女性っぽい祠もある!
もしかしてこちらが柳杏さんなのか!?
いえ、ちがうのかもしれない。
ごめんなさい。

みずうみに癒されて、帰りましょう

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大混雑の境内も、
はしっこのほうはちょっと空いていて、
湖畔に腰をおろして一休みできます。

きれいな写真がとれませんでしたが、
対岸のネオンがとてもきれいでした。

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なお、境内には軽食屋もたくさんあるので、
小腹を空かして行くのも楽しいかもしれませんね。

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こちらが知る人ぞ知る、
タイ湖名物バイン・トム・ホー・タイ!
その他、特産のタニシなども食べられます。

時間帯によっては空いているかもしれませんので、
旧暦の一日と十五日、
みなさんもぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

ちなみに、
帰りもぼくはボーイフレンドの後ろでした。
神社でお願いするとき、
「この日本人がはやくどこかへ行きますように」
と、彼が願っていなかったことを、いまは祈るばかりです。

(おわり)

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