ハスのつぼみのてっぺんで。

ふむにちわ!
相変わらずひとり、ホーチミンをさまよっているゾースケです。

妻と子と離れてくらすのはさびしいものです。
息子はぼくの顔を覚えているのかしら。
日本にいる妻と電話で話しているとき、
たまに割ってはいってくる息子。

「おとーちゃん、げんき!?そんじゃーね!」

はやい。
受けたボールを返す相手が、もうそこにいない。
おとうさんは、けっこうショックですよ。

おかあさんが誰かと長電話しているとすぐにへそを曲げてしまう息子なので、
その「誰か」との話も短いものです。
わかいころはぼくらも立派なカップルで、
長電話もよくしたのだけれど。

前置きが長くなりましたが、
カップルと言えばホーチミンには、
2010年に10月に完成したカップルにもってこいの場所があります。

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ビテクスコ・フィナンシャルタワー
英)Bitexco Financial Tower
越)Tòa nhà Bitexco Financial

完成から4年も経っているのでもはや新鮮味はないのかもしれませんが、
いってきましたよ。ひとりで。カップルじゃないのに。

地上68階、高さ265.5メートルを誇る高層タワーです。
2014年12月現在、ホーチミン市で最も高い建造物です。
(ベトナム一位はハノイランドマークタワーです)

49階部分に360度ビューの展望ホールがあり、
カップルにうってつけのスポットになっています。
そんな展望ホールに、いってきました。
カップルじゃないけど。

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場所はサイゴン川のほど近くです。
地図って便利ですね。
詳しい道順は、地図をみてください。

展望ホールへ行くにはまず、
タワー南のチケット売り場でチケットを買います。

チケット売り場入り口そばではクリスマスの準備中でした。

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クリスマスには、絶対にこないぞ!
カップルじゃないもの。

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こちらがチケット売り場入り口です。
大人ひとり20万ドンなり。
(2014年12月現在、約1100円)

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タワーのシルエットがデザインされています。
チケットを買ったら、エレベーターに案内されます。

秒速7メートルのエレベーターです。
東京スカイツリーは秒速10メートルです。
もう、どうでもいい気がしてきますね。

あっという間に到着です。
目の前に広がるのは・・・

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おお! エレベーターの中ですでに「絶景」という言葉は準備万端でしたが、
それでも出てしまいます。
絶景かな!

もちろん、心の中で。
ひとりなんですもの。

案の定、展望ホールはカップルだらけでした。
この際なので、景色の前にカップルを観察してやる!
景色を背中に、カップルを確認しながらホールを一周するぼく。
15組いたカップルのうち、6組からカメラのシャッターを頼まれました。
まさに、泣きっつらにハチ。

一組だけ、家族連れがいたのがせめてもの救いでした。
ところで、いるのは欧米人ばかり、
ベトナム人カップルは見当たりませんでした。
たまたまなのか、
それとも入場料が高すぎるのでしょうか。
ベトナムのカップルの感覚はわかりませんが、
セー・オム(※)のおっちゃんによると、
「そんなとこに入るのは金持ちだけだ。
 ベトナム人のほとんどはそんな小奇麗なとこには用はねえ。
 しょせん、金持ちの道楽だ!」
とのこと。
それが真実だとすれば、ちょっとさびしいですね。
しかし、そう言ったおっちゃんの表情は苦いながらも晴れやかで、
少なくとも自国にあるこの建物に、誇りを感じているようでした。
(※セー・オム / Xe ôm : バイクタクシー)

さて!
ぼくもひとりではあるけれど、景色を見に来たのです!
そして、ひとりと、
「もう一匹」がいるじゃありませんか!

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ふむにちわ!
おいらだふむ!

ぼくは彼と、カップルで来たのです。
そんな悲しい目でみないで!

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ほほう、あちらに見えるのはベン・タン市場じゃないか。
ふむふむ・・・。

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こっちはサイゴン川の支流、ベン・ゲー川かしら。
ふむふむ、遠くまで見渡せるわ。

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こちら、サイゴン川。
向こう岸も将来、大きな街になるのかしら。

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すぐそばにけっこうな高さのものが建設中。
空気をよんで、こちらよりは高くならないんだろうか。

ちなみに、この展望ホールは通称、
サイゴン・スカイ・デッキと呼ばれています。
そしてご紹介が遅れましたが、
タワー全体はハスのつぼみがモチーフなのです。

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ハスの花は非公式ではあるもののベトナムの国花と言える存在です。
ベトナム・エアラインのロゴマークにも採用されていますね。
そのつぼみが、
今まさに花開こうとしている、そんなデザインです。
ベトナムはこれからもっと、花開くように発展するんだ。
そんなメッセージを感じます。素敵です。
タワーの花開こうとしている部分は、ヘリポートだそうです。
知らなきゃよかったとも思いましたが、
デザインの理念はやはり、素敵です。

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ハスの花について、建設の経緯についてなど、
英語とベトナム語で説明書きがありました。
チケットと一緒にもらえるパンフレットは、
日本語版がもらえました。

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こちらは50階から降りてくる階段です。
50階にはビュッフェレストランがあり、
チケット売り場とは別の東側の入り口からいけるそうです。
レストランを利用すると展望ホールの料金が割引になり、
こちらはレストランから降りる専用の階段だそうです。

いやあ、ふむ吉さんとカップルになってからというもの、
一度もカメラのシャッターを頼まれませんでした。
わかっています。
彼らは思ったのでしょう。
ヘンタイがいる!と。

カップルの多さに卑屈になっているとき、
もうシャッターを押すのはこりごりなとき、
ふむ吉さんがたいへん効果的であることがわかりました。
たとえヘンタイと思われようと、かまいません。

ある程度予想はついていましたが、
ビテクスコ・フィナンシャルタワー、および、
サイゴン・スカイ・デッキ、
ひとりでくるところではありません!
夜なんて、たとえふむ吉さんがいても嫌!

みなさま、ホーチミン市におこしの際は、
ぜひカップルか、家族連れていってみてください。
ホーチミン市郊外まで見渡せる絶景は、
ハスのつぼみが花ひらくような、
ベトナムの更なる発展を予感させるものです。
その花がひらくとき、
ベトナム庶民にとってこのつぼみが、
美しい大輪の花とうつること、切に願います。

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ふむ吉さん、きみには見えているのかしら。

以上、ヘンタイがお届けしました。
また、お会いします。
ふむやすみ!

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