Vietnam Foodspedia
Salted Ba Khia Crab
バーキアのマム
小さなカニを丸ごと塩漬けにし、殻の中まで濃い塩味を染み込ませたベトナム南部の保存食。
どんな食材?
マム・バーキアは、ベトナム南部の水辺で獲れる小さなカニ「バーキア」を、殻やはさみごと塩漬けにした保存食。カニの姿が残り、塩の濃い味と、熟成によって生まれる独特の香りが特徴。瓶や容器に詰められた丸ごとの塩蔵品が売られる。
名前の mắm は塩漬け・発酵させた食品、ba khía は原料の小型のカニを指す。ba は「三」、khía は「刻み目・筋」の意味で、甲羅の三本の筋にちなむ呼び名。昔ながらの塩蔵品は ba khía muối(塩漬けバーキア)とも呼ばれる。
作るときはカニを洗い、塩水や塩を使って容器に漬け込み、数日間熟成させる。塩味の強さや熟成後の身の締まり具合は製法によって異なる。
ベトナムでの使われ方
カニを塩漬けにする習慣は、ベトナム最南部の Cà Mau(カマウ)の水辺の暮らしと結び付いている。なかでもマングローブ林に近い Rạch Gốc は塩蔵バーキアで知られる土地。現地の「バーキアの塩漬け作り」は、2019年に国の無形文化遺産に登録された。
食べるときは塩漬けのカニを洗い、甲羅やえらなどを外し、胴とはさみを食べやすく分ける。砂糖、刻んだニンニクや唐辛子、ライムやレモンの汁を絡めれば、強い塩味に甘味・辛味・酸味が重なる和え物になる。ご飯や粥に添えたり、野菜と一緒に食べたりする。
店では丸ごとの塩蔵品のほか、調味料と和えてそのまま食べられる ba khía trộn(味付けバーキア)も並ぶ。本稿のイラストもこのタイプ。家庭で好みの味に仕上げる塩蔵品と、味付け済みの商品とを選べる。
見分け方
商品では、カニがどの状態で入っているかを見ると違いが分かりやすい。
- 丸ごとの塩蔵品:小さなカニの甲羅やはさみが付いた形を残し、塩水とともに容器に入っているもの。
- 味付け済みの和え物:カニを割り、唐辛子・ニンニク・柑橘・砂糖などを加えてあるもの。ba khía trộn と表示されることがある。



