Vietnam Foodspedia
Flag pen shell
クロタイラギ
黒く厚い扇形の殻に、食用の貝柱を持つ大型二枚貝。
どんな食材?
クロタイラギは、海底に細くとがった側を埋めて暮らす、大きな二枚貝。扇を広げたような殻は厚く硬く、赤褐色から黒に近い暗い色をしている。大きいものは殻の長さが40cmほどに達し、成長すると丸みのある幅広い形になる。
ベトナム語の bàn mai đen は、この貝を指す bàn mai に「黒い」を意味する đen を添えた呼び名。殻の黒っぽさが名前からも伝わる。殻の内側も暗色で、一部には真珠のような光沢がある。
食べる部分の一つは、二枚の殻を閉じるための閉殻筋(貝柱)。大きく重い殻に比べると貝柱は小ぶりだが、貝の食材として重視される部位。
ベトナムでの使われ方
ベトナム中南部、カインホア省の Nha Phu 潟湖では、クロタイラギが漁業で採られ、実際に売られる二枚貝に含まれる。近隣のニャチャン周辺では、貝柱を食品に利用するほか、黒い真珠や殻の工芸利用にも関心が寄せられてきた。
北部の Cát Bà(ハイフォン沖の島)では、bàn mai đen を含む「bàn mai」の貝が海鮮料理として扱われる。貝柱を取り出してネギ油をかけて焼いたり、レモングラスとともに蒸したりする。ネギ油焼きは貝柱の歯ごたえと甘みを楽しむ食べ方で、焼いた貝には香草や甘酸っぱいヌックマムのたれを添えることもある。
見分け方
近縁のタイラギと比べると、殻の厚みと輪郭が見分ける手掛かりになる。
- 殻の輪郭:クロタイラギは厚くふくらみ、成長すると先の細い三角形から、幅広い斧形や丸みのある形になる。タイラギは比較的薄く、細長いくさび形。
- 殻の色と筋:クロタイラギは暗い赤褐色からほぼ黒色で、表面には太い放射状の筋が10〜17本ほど走る。タイラギは黄褐色を帯び、より多い15〜30本ほどの筋が見られる。



