Vietnam Foodspedia
Coconut
ココナッツ
若いうちは甘みのある水とやわらかな胚乳、成熟すると厚く締まった白い胚乳を味わうヤシの果実。
どんな食材?
ココナッツはココヤシの大きな果実で、厚い繊維質の外層と硬い殻の内側に、白い胚乳と透明な液体を蓄える。植物学的には、この白い固形部分も透明な液体部分も同じ胚乳に由来し、白い果肉状の部分は固形胚乳、液体部分は液状胚乳に当たる。
若い果実では水が多く、ほのかな甘みがあり、白い胚乳は薄く、やわらかくゼリー状でスプーンですくえる。成熟につれて固形胚乳は厚く硬くなり、水の量は減る。成熟した胚乳は若いものより締まりと繊維感が増し、削ったり細切りにして使える。ココナッツミルクはこの水そのものではなく、成熟した白い胚乳をすりおろして圧搾するなどして得る別の加工品である。
ベトナムでの使われ方
ベトナムでは若いココナッツの水を nước dừa tươi(生のココナッツ水)として飲み、果実を開けたあとにやわらかな白い胚乳をすくって食べる姿がある。水は飲み物だけでなく料理にも入り、vịt nấu chao(発酵豆腐 chao でアヒル肉を煮る料理)の例では、生のココナッツ水を加えて肉とタロイモを煮込む。
白い胚乳は成熟度に応じて使い方が変わる。xôi gấc(ガック果肉で色づけしたおこわ)の例では、胚乳を細い dừa sợi(ココナッツの細切り)にして仕上げにのせる。ハノイの cốm xào(若いもち米を甘く炒めた菓子)の例では、生のココナッツ水を加熱に使い、削った胚乳も合わせる。水は飲用と煮炊きに、胚乳はそのまま食べるほか、削る・細切りにするなどして甘味にも料理にも使われる。
見分け方
若果と成熟果は、外皮の色だけで決めず、内部の状態も合わせて見る。若果は内部に透明な液体が多く、殻の内側の白い胚乳が薄くやわらかい。成熟すると固形胚乳が厚く締まり、液状胚乳の量は減る。果実そのものは厚い繊維質の層と硬い内果皮をもち、品種によって果実の外色は緑、黄、橙、褐色など幅があるため、色だけで成熟段階を決めない。
