Vietnam Foodspedia
Rice paddy herb
ライスパディーハーブ
強い香りとほろ苦さをもつ水辺の香草。南部の酸味のあるスープなどで、葉と茎を刻んで仕上げに加える。
Limnophila aromatica (Lam.) Merr.(Plants of the World Online で accepted name。)Ambulia aromatica Lam.(同一種の学術的異名。)Limnophila chinensis subsp. aromatica (Lam.) T.Yamaz.(同一種の学術的異名。)
ライスパディーハーブ(英語名 Rice paddy herb のカタカナ表記。)
Rice paddy herb
Ngò om(Limnophila aromatica を指す香草名。)Ngò ôm(Ngò om の表記違い。)Rau ngổ(北部で Limnophila aromatica を指す呼称。別の水生野菜 Enydra fluctuans にも使われるため、名称だけで種を確定しない。)Rau om(南部で使われる呼称。Rau ôm とも表記される。)Rau ôm(南部で使われる Rau om の表記違い。)Ngổ hương(中部で使われる呼称。)Ngổ thơm(Limnophila aromatica の別名として使われる。資料によっては Enydra fluctuans にも使われるため、名称だけで種を確定しない。)Ngổ om(Limnophila aromatica の別名。)Mò om(Limnophila aromatica の別名。)Ngổ điếc(Limnophila aromatica の別名。)
どんな食材?
ライスパディーハーブは、水辺や湿った場所に育つ草本の葉と茎を使う香草で、ベトナムでは ngò om や rau om と呼ばれる。細い茎に、柄のない細長い葉が向かい合ってつき、葉縁には細かな鋸歯がある。茎は中空で折れやすく、食用にする若い葉と茎は強い香りをもち、味には軽い苦みがある。
ベトナムでの使われ方
南部の酸味のあるスープ canh chua では、香りづけの香草として使われる。魚とスイレンの茎を使う canh cá rô bông súng の例では、rau om と ngò gai を細かく切り、火を止めたあとにスープへ加えている。香りを残すため、仕上げに散らす使い方がよく合う。南部のフォーの付け合わせとしてもポピュラーである。
紫ヤムのとろみのあるスープ canh khoai mỡ にも使われ、ほかの香草と組み合わせて加える。麺料理では、ほかの生鮮香草と一緒に食卓へ添え、食べるときに加える例もある。用途はスープだけに限らず、生の香草として香りを足す役割が中心である。
ビタミンCやBが多く含まれ、ベトナムの伝統医学では薬草としての顔もある。水辺や湿った場所に生息し、茎には細かい毛があるため雑菌等が付着しやすく、洗浄したとしても除去しきれない場合もあるため、多量の生食はおすすめできない。フォーや熱いスープに浸す食べ方は理にかなっている。
見分け方
Rau ngổ という呼び名だけでは、別の水生野菜 Enydra fluctuans と区別できない。ライスパディーハーブは、柄のない細長い葉が対生または3枚輪生し、葉縁に鋸歯がある。Enydra fluctuans も対生葉と中空の茎をもつため、葉と茎だけでは共通点が多い。
花が付いている場合は違いが分かりやすい。ライスパディーハーブは葉腋に白、青紫、淡紅色の筒状花をつけるのに対し、Enydra fluctuans は葉腋に無柄の頭花をつけ、花は黄緑色から黄色、または白色になる。市場の葉物では花がないことも多いため、ngò om や rau om という呼び名と、葉のつき方・形を合わせて確認し、rau ngổ の表示だけで判断しない。
