Vietnam Foodspedia
Lotus seed
ハスの実
やさしい甘みと、豆や栗を思わせるほくっとした食感。生鮮・乾燥ともに、甘味からご飯、煮込み、飲み物まで幅広く使うハスの種子。
Nelumbo nucifera Gaertn.(ハス科ハス属。Plants of the World Online で accepted name とされ、ベトナムの種子用品種研究でも hạt sen の原植物として扱われる。)
ハスの実(ハスの食用種子を指す一般的な日本語表記。)ハスの種子(食べる部位を明確にした表記。)
Lotus seed(ハスの食用種子を指す英語名。)Sacred lotus seed(Nelumbo nucifera の種子であることを明確にした表現。)
Hạt sen(ハスの種子。hạt は「種・種子」、sen は「ハス」を表す。)Hạt sen tươi(生鮮のハスの実。)Hạt sen khô(乾燥したハスの実。)
どんな食材?
ハスの花が終わったあと、蜂の巣のような花托に一粒ずつ育つ種子を食べる食材。ベトナム語の hạt sen は、hạt が「種・種子」、sen が「ハス」を意味する。地下茎はレンコン。
料理用には外側をむいた淡い乳白色の実がよく使われる。生鮮品は hạt sen tươi、乾燥品は hạt sen khô と呼び分けられる。生鮮品はほのかな甘みがあり、加熱するとやわらかく、豆や栗のようなほくっとした粉質の食感になる。乾燥品は水分が抜けて硬く、煮たり蒸したりしてやわらかく戻して使う。種子の中央には緑色の胚芽があり、料理では苦味を避けるため取り除く例が多い。
ベトナムでの使われ方
甘い料理では、やわらかく煮たハスの実を糖液に合わせる chè hạt sen(ハスの実の甘味)が基本的な使い方の一つ。竜眼の果肉に一粒ずつ詰める chè hạt sen long nhãn では、ほくっとしたハスの実とみずみずしい竜眼を組み合わせる。生鮮品だけでなく乾燥品も使え、乾燥品はやわらかく加熱してから料理にする。
甘味だけの食材ではない。フエの cơm sen(ハスを使ったご飯)では、ゆでるか蒸した実を米やほかの具と合わせ、ハスの葉で包んで蒸す作り方がある。鶏肉と煮込む料理、粥、きのこや野菜の精進炒めにも加えられる。また、やわらかくした実を水と一緒にすりつぶして濾し、加熱して sữa hạt sen(ハスの実の飲み物)にする使い方もある。
見分け方
生鮮のむき実は淡い乳白色で、丸みのある楕円形。乾燥品も基本の形は同じだが、水分が抜けて硬く、表面は乾いた質感になる。皮膜を残した乾燥種子では褐色の薄皮と縦方向の筋が見え、薄皮を除くと乳白色の二枚の子葉が合わさっている。中央に緑色の胚芽が残るものもあるため、料理用の白い実を割ったときに緑色の部分が見えることがある。
