Vietnam Foodspedia
Goldlined seabream
ヘダイ
銀のボディに金の装飾、上品な白身のユーティリティープレーヤー。
Rhabdosargus sarba (Forsskål, 1775)Sparus sarba Forsskål, 1775(原記載時の組み合わせ。)Diplodus sarba (Forsskål, 1775)(学術的異名。)
ヘダイ
Goldlined seabream(FAO英名。)Tarwhine(オーストラリアで使われる英名。)Silver bream(オーストラリアの魚類資料に載る別英名。)
Cá tráp dẹp(ベトナムで用いられる名称。)
どんな食材?
ヘダイは、タイ科ヘダイ属の海水・汽水魚 Rhabdosargus sarba。ベトナムでは cá tráp dẹp と呼ばれ、トンキン湾や中部沿岸から記録されている。インド・西太平洋の沿岸域に広く分布し、河口へ入ることもある。
体は鯛らしく体高があり、左右に平たい形。全体は明るい銀灰色で、体側には頭から尾の方向へ細い金色の線が何本も走る。食用になる身は透明感のある白身で、くせが少なく、加熱しても大きく縮みにくいとされる。
ベトナムでの使われ方
Cá tráp dẹp はベトナム沿岸にも生息する魚で、Rhabdosargus sarba は漁獲後に主に鮮魚として流通する。ベトナムでは cá tráp という呼び名が複数のタイ科魚に使われ、料理名も種を細かく分けず cá tráp として付けられることがある。以下はそうした cá tráp 類の調理例で、Rhabdosargus sarba だけに限定された定番料理ではない。
例えば cá tráp nướng tỏi では丸魚をニンニクなどで風味づけして焼き、cá tráp hấp xì dầu ではショウガやネギと蒸してしょうゆ系のたれを合わせる。丸ごと揚げて甘酸っぱいソースをかける cá tráp chiên giòn sốt chua ngọt、トマトや漬物の酸味を利かせた cá tráp nấu canh chua の例も。フィレを小片にして衣揚げにする使い方もあり、丸魚では形を生かした蒸し・焼き・揚げ、切り身では衣揚げという使い分けが見られる。
見分け方
丸魚では、銀灰色の体に頭から尾へ細い黄〜金色の線が多数走り、腹びれと臀びれに黄味が出る組み合わせが目印。ベトナムで cá tráp vây vàng と呼ばれる Acanthopagrus latus も黄色いひれをもつため、ひれの色だけでは区別しにくい。
魚体を詳しく見られる場合、ヘダイは第2・第3の臀びれ棘(臀びれ前方にある硬い棘)がほぼ同じ長さで、側線から背びれ第4棘までの鱗列が5½〜6½列ある。A. latus は第2臀びれ棘が第3より長く、同じ部分の鱗列は通常3½列。体色は保存状態や照明で見え方が変わるため、学名まで確定する識別では鱗列やひれの棘も併用する。



